裁判所には在外研究といって、海外に出張してその国の裁判実務や司法運営の研究をする制度があります。
海外出張
裁判所で海外出張というと、裁判官の留学が思いつくかもしれません。
裁判官(判事補)の方は、割と海外留学する人は多いです。次どこに異動するんですか?→海外留学だよ、という話はよく聞きます。
一方で、一般職の海外留学はあまり聞きませんが、行くことは可能です。
それが、一般職長期在外研究員というものです。
長期在外研究員は、最高裁が直接実施するものと人事院が実施するものと二種類あります。
今回は、主に最高裁主催の話をします。
これは、外国の裁判実務や司法運営の知識を身に着けることで、日本の裁判所運営の改善などに貢献してもらおうというものです。
応募資格など
派遣先は、主に米国や欧州です。派遣人数は少なく、10人もいません。
確かに、あまり多くの人に行かれては現場が成り立ちませんからね…その点裁判官はどうなんだろう?気にしたことなかったなぁ
派遣期間は1年間で、派遣される際は海外出張という形になります。費用も自腹ではなく支給されますが、おいくらかは分かりません。
応募できるのは、裁判所事務官、書記官、家裁調査官で、4年以上在官していることが必要です。あと、40歳未満であること。帰国後も、裁判所職員としてちゃんと働く意思のある人。笑
1~2か月は語学研修もありますが、第1次選考の段階である程度語学力がないといけません。
英語であれはTOFLEやTOEIC(IELTSもOK)、ドイツ語ならゲーテ・ドイツ語検定B1以上や独検3級以上、フランス語なら仏検3級以上、TEFやTCFが必要です。ここまでくると書いてる本人も何が何やら。
語学力のほかに、作文(これは日本語でOK)も必要です。お題が提示されるので、作文を作成して提出します。
あとは勤務成績。
1次選考で合格すると面接試験があり、それに合格すると、晴れて海外出張となります。
裁判所は外国語を使うことがない
語学力はあっても、裁判所ではとくに使い道がないんですよね。法廷では通訳人がいるし、最近は翻訳機を置いている裁判所もあります。窓口などで、日本語が話せない人が来た時に使用します。まるで中の人が語学力あるような書きぶりですが、中の人は語学力ありません。
書いてる本人は応募した経験もないので(ないんかい)、あくまで選考のための要領しか書けませんが、参考になることがあれば嬉しいです。
裁判所に興味はあるけど、外国語使う機会ないしな~と思っている方、こんな制度もありますが、いかがでしょう(=゚ω゚)
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