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証人について

裁判の中で、他にもとても大事な登場人物がいます。それが、証人です。

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そもそも証人って?

これまた刑事裁判の話になっていますが、証人とは、目撃者やお医者さん、被害者など、自分の体験したことを話す人のことをいいます。

捜査段階で、そういった人達から警察官などが事前に話を聞いて、それを供述調書という形で残しています。検察官は、それを裁判所に見てもらうことで判決を決める上で参考にしてもらおうとします。

ですが、弁護士が検察官の請求した証拠に同意しない場合、つまり、その証拠を判決を決める上で参考にしてほしくない、といった場合に、供述した人が証人として呼ばれます。

証人が裁判で証言する場合は、被告人が公訴事実を否認していることがほとんどです。

ちなみに、検察官が申請した証人は、事前に検察庁に呼ばれて予行練習しています。

弁護士側が申請した証人の場合は分かりませんが、検察官弁護人双方とも「適切な尋問をすることができるように準備しなければならない」と規定されているので、似たようなことはしていると思います。

裁判当日、証人は裁判所で、出頭カードや宣誓書、旅費・日当をもらうための請求書などを書きます。そして時間になるまで待機してもらい、時間になったら裁判所の職員の誘導で法廷に入ります。

法廷では、氏名や住所を確認された後、噓をつかないという宣誓をします。宣誓したあとに、記憶と違うことを喋ると偽証罪に問われることになります。

証人は被告人の目の前で証言するのが原則ですが、事件によっては被告人と証人、証人と傍聴人との間についたてを立てて見えなくしたり、別室から証言をするビデオリンクという方法で証言をすることも可能です。それは、裁判官が個別に判断します。

情状証人

被告人の更生の手助けや監督を約束するために証言する人のことを情状証人(じょうじょうしょうにん)と言います。被告人の家族などが情状証人になることが多いです。

情状証人は、これからどのように被告人の更生に協力していくかなどを主に聞かれます。

家族といえど、証人に変わりがないので、旅費や日当を請求することができます。

しかし、裁判にかかった費用は被告人が負担することもあるので、家族が家族にお金を請求することになります。なので、旅費・日当は放棄する人がほとんどです。

模擬裁判での証人役

私は、模擬裁判という形で証人になったことがあります。

裁判所では、司法修習生が修習に来ると、模擬裁判が行われます。

模擬裁判では、被告人役や証人役などが職員から選ばれることがあります。選ばれるといっても、「やってくれない?」と、気軽な感じです。

私は、情状証人役と目撃者役として2回模擬裁判に参加したことがあります。聞かれることや喋る言葉は台本で決まっているので難しくはありません。

1回目の証人は、被告人の母親役でした。

模擬とはいえ、初めて証言台に立ちました。やっぱり三方から見られているので居心地悪かったです。

模擬裁判では、台本に書かれていたことをそのまま喋っていたのですが、なんだか気分が乗ってきて「立ち直ってほしいと思います」というようなセリフで、涙ぐむような声が出ました( ̄▽ ̄)居心地悪いって言ってなかったっけ?

終わったあと、傍聴席で見ていた裁判官からも「役者だね~」ってほめられました ( ̄▽ ̄*)エヘヘ

判決が出るまで、私としては「猶予が付くだろう」と思っていたのですが、その時の判決は検察官の求刑そのままの判決でした。

私の話聞いてた!? (゚д゚)

裁判官役の修習生
証人の!私の話聞いてた!?
あんなに頑張ったのに!!
私の名演技見てなかった!?

情状証人の意味なくない!?(゚д゚)

ゲフン

2回目の模擬裁判では、目撃者の役をやりました。

これも台本のままに喋るのですが、この証人の証言の内容がおかしくて、辻褄があってないし、質問に対する答えがあいまいで、私も喋りながら「言ってることがおかしいな~喋りづらいな~この証言絶対信じてもらえないわ~」と思いました。

案の定、私の証言は信用してもらえず、結果は無罪でした。

念のためですが、1回目の模擬裁判では、情状証人である私の話はなぜか考慮されていませんでしたが、実際の裁判ではきちんと考慮されるので安心してください。

まとめ

普段生活していたら裁判所に行くことはもちろん、証人として法廷に立つなんてないと思います。

もちろん私もなかったので、模擬裁判だとしても証言台に立ったことは、いい経験になりました。

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