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裁判所の刑事部に向いてる人

新年一発目は、刑事部に向いてる人を勝手に考えてみました。「刑事部ってどんな人が向いてるの?」と気になっている方、ぜひ読んでみてください。裁判所で実際に刑事部を経験した私が、独断と偏見でまとめます!

目次

「刑事事件は怖い」と言われる

裁判と言えば刑事事件!なんて思われる方は多いのではないでしょうか。テレビドラマでもよくあるのは刑事事件ですからね。

でも、おそらくですが、民事部の方が職員が多いと思います。そして職員の中には、刑事部の経験がない人もいます。そういう人や、刑事事件の経験はあっても民事の経験が長い人からは、「刑事事件は怖い」と言われることが多いです。

理由を聞いてみると、

書記官くま

ちょっとでも間違えたら大変だから

と言われたことがあります。

民事も間違えたら大変なことに変わりはないと思うんだけどなぁ…と毎回思うのですが、刑事の場合は身柄を拘束している場合があります。そのため、ミスをすると単なる事務ミスでは済まず、ミス=人権問題に直結するわけです。

そのプレッシャーが「怖い」という感覚につながっているのだと思います。身柄を拘束されている人の期間を1日でも間違えたら…と思うと、確かに緊張感は違います。

「刑事事件は面白くない」と言われる

もうひとつ言われたことがあるのが「刑事事件は面白くない」です。

面白くないってどういうこっちゃ!と思うかもしれませんが、「裁判所書記官の裁量が少ないから面白くない」というのが正確でしょう。

民事の中でも、裁判所書記官が主体となって動く手続きがあります。ひとつ例を挙げると、「支払督促」という手続きは、裁判所書記官がすべての判断を行い、基本的に裁判官は関与しません。支払督促に対して異議が出て初めて、裁判官が登場するという仕組みです。

こういう部署を経験して「性に合っているなぁ」と感じた人からすると、裁判官の指示どおりに動くことが中心の刑事部は物足りなく感じるかもしれません。

ただ、民事の立会いも裁判官の進行に沿って動くわけで、その点では刑事とそれほど変わらないとも思いますが…。

民事事件の場合は、当事者同士が「これで良いです」と合意すればそれで解決に向かいます。当事者がスムーズに進められるよう工夫できる余地があるし、無事に紛争が解決したときのやりがいは大きいです。

一方、刑事事件は当事者同士が「これで良いです」と言ってもOKにはなりません。法律で決まった手続きをきちんと踏む必要があります。裁量は少ないけれど、淡々と事件を処理していくことが得意な人にとっては、刑事部はむしろやりやすい環境だと思います。

刑事部に向いている人【3つの特徴】

ここで、独断と偏見たっぷりで刑事部に向いている人の特徴3つを紹介します。

  1. 遺体写真・現場写真を見ても平気な人
  2. 型にはまった作業をするのが得意な人
  3. 当事者対応が苦手な人

な~んかネガティブなものばかり並んでいますね。これが正直なところなんです。一つひとつ詳しく解説していきます。

遺体写真・現場写真を見ても平気な人

刑事事件が苦手な人が言っていたのは、「遺体の写真が見られない」です。

刑事事件の証拠として、遺体の写真や事件現場の写真が提出されることがあります。これは否定しようのない事実です。私も、身体が傷ついたもの、身体の一部がない写真、逆に身体の一部しかない写真など、さまざまなものを目にしてきました。

これは苦手な人は本当に苦手です。裁判官でも苦手な方はいます。そういった裁判官でも、苦手なりに証拠写真と向き合っていました。裁判官も人間なのです。

ただ、実際に手続きを進める上で、写真の内容を確認することは避けられない場面もあります。「どうしても無理」という方には、正直しんどい環境かもしれません。逆に、仕事と割り切って淡々と対処できる人は、それほど苦にならないでしょう。

慣れる部分もありますが、向き不向きは正直あると思います。事前に「そういうものが出てくることもある」と知っておくだけでも、気持ちの準備が違います。

最近は裁判員への配慮から、実際に起訴された後に裁判所の刑事部に提出される遺体写真はゼロに近くなりました。ただ起訴される前の勾留質問などをする部署は、遺体写真などはしっかり提出されますので、ご注意ください。

型にはまった作業をするのが得意な人

型にはまっている、というとなんだかマイナスなイメージですね。融通が利かない、とも言えます。そんなこと言ったら公官庁はどこも融通きかないですけど。法律に縛られているので、融通を利かせておかしなことになったら大変ですからね。

刑事事件は民事事件に比べて手続きが厳格です。(民事がいい加減ということではありません)。当事者がOKと言ったからそれでOK、とはならないのです。

でも、型にはまった進め方をすることで、他のことに注力できてミスを減らせるという利点もあります。手続きが決まっていれば、「次はこれをやればいい」と頭を使う部分が絞られるので、集中力をミスゼロに向けられるのです。ものは考えよう。

ただ、めったに来ないような特殊な手続きが来ると右往左往の大慌てになることもあります。そういうときは経験者を探して他の部の人や上司に聞きながら乗り切ります。刑事部の中でも経験値の差が出やすい部分です。

私は淡々と作業するのが好きなので、刑事部の仕事はわりと楽しかったです。「毎日同じ流れ」が苦手な人には物足りないかもしれませんが、それが心地よいと感じる人には向いていると思います。

当事者対応が苦手な人

書記官くま

はい!私のこと!

民事では、弁護士を付けずに自分で訴訟をする「本人訴訟」の方も多くいます。家事でも自分の力で調停をやる人は多いです。そういう方が窓口に来たり、電話をしてきたりします。特に家事部は本当に大変です。感情的になっている方も多く、法律的に「できないこと」を説明しても納得してもらえないこともしばしば。

一方、刑事事件ではほぼ弁護士が付いています。そのため、基本的なやりとりは弁護士相手になります。弁護士が付く前の段階(在宅起訴の場合など)で本人が窓口に来たり電話してきたりすることはありますが、その頻度は民事・家事と比べると圧倒的に少ないです。

なので、当事者対応が苦手、電話対応が苦手、という人は、民事部や家事部よりも気持ち的に楽だと思います。

「コミュニケーション能力が大事!」とよく言われますが、コミュニケーションがとれることと、当事者対応が得意かどうかは別物だと思っています。どれだけわかりやすく説明しても、納得するかどうかは相手次第です。

正直納得しようがしまいができないもんはできないんだけどね・・・。

そして公官庁はできることが法律で決まっているので、「○○してほしい」 「申し訳ありませんが、それはできません」という応酬になることも多い。これが苦手な人は本当に消耗します。

だから刑事部はある意味、救いでした。でも、在宅の被告人に来たり、電話してきたりすると内心「やめて~!」と思っていました。それくらい苦手です。

でも当事者対応好きっていう人いるんですよ!実際いました。「楽しくって仕方ない」って言ってました。し、信じられない・・・っょぃ。

まとめ

独断と偏見で、刑事部に向いている人を書いてみました。

  • 遺体写真・現場写真を仕事として割り切れる人
  • 決まった手続きを着実にこなすことが得意な人
  • 当事者対応よりも書類・事務処理中心の仕事が合っている人

この3つが揃っていれば、刑事部はかなり働きやすいと思います。

当事者対応が苦手な私にとって、民事や家事は正直しんどい場面も多かったです。刑事部は当事者対応がゼロではないけれど、民事・家事と比べると圧倒的に少ない。そこは本当に気持ちが楽でした。

逆に「人と関わる仕事が好き!当事者対応も面白い!」という人は、どこの部署でもやっていけるし、むしろ民事や家事の方が向いているかもしれません。

自分の強みを活かせる部署で働けると・・・いいなぁ。

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